みなさん突然ですが、コンプライアンスとは何か知っていますか?この言葉はここ10年-20年でかなり定着しいた言葉のように思います。この言葉を英語から日本語に変えて調べてみると”法令厳守”なのですが2026年のカナダでは単純にコンプライアンス=法令厳守という言葉では表現できません。
事実カナダではコンプライアンスと言えば法令厳守+アルファという表現が正しいです。そのため、カナダでは法令厳守に加えてカナダの世間が考える常識などを守る義務を指すと思われます。また、この記事を読んでいる方でアメリカ合衆国にも輸出を行っているという方がいると思いますがそのような方にもおすすめの記事になります。と言うのは、コンプライアンスという観点ではアメリカ合衆国とカナダは考え方が近いからです。このページではカナダ連邦政府公認通関士として法令厳守の部分を少しですが解説していきたいと思います。
コンプライアンスについて知っておきたい3つのこと

まずカナダの通関業務のコンプライアンス(法令厳守)に関しては次の4つが大まかに重要になります。ここの4つを守っていれば100%問題はないとは言い切れませんが”例えば法的にカナダ市場から閉め出されたり、大きな罰金刑を言い渡される可能性は極めて低くなります。”
(1)商品の評価価値
最初の質問です、日本からカナダに商品を送りたいという方がこの記事を読んでいると思いますがそれらの商品の一つ一つの金額を1円単位で把握していますか?1円の誤差でも100万個になると100万円の差が出てきます。カナダの通関業務で一番してはいけないミスが税金の過少申告です。こちらのケースが最もリスクがあります。
またカナダに輸出をするということは最終的にはカナダドルで申告することになりますから、為替レートにも注意が必要です。商品の評価価値についてはいくつかの基準が複雑に絡み合うために単純ではありませんがまた他の機会があれば書かせていただければと思います。
(2)統計品目番号
統計品目番号という言葉聞いたことがある方はあまり多くないかもしれませんね、ですがHSCODEなら聞いたことがあるという方は多くいると思います。世界貿易ではカナダに限らずこのHSCODEを使ってデータの管理をしているのですが、HSCODEはすべてでチャプター1から99まで存在します。例えば、カナダの食品ならチャプター20までらくの比較的に若い番号が振り分けられます。
他にも機械部品などはチャプター80などの割と最後の方の番号です。この統計品目番号で関税の有無や申告の難易度も決まってきます。ただし同じ商品でも作り方などが変わると統計品目番号が変わる商品が存在します。そのために、統計品目番号を決めるときには気をつけてください
(3)原産国
この3つめの原産国ですが商品によっては日本の工場で生産している商品でも”日本産にならないケースが存在します”。そうなると、環太平洋パートナーシップで関税免除などの恩恵が受けられないどころか他の規制に引っかかり輸出にライセンスが必要になるケースまであります。
そのためにコマーシャルインボイスやパッキングリストに日本産と記す前に環太平洋パートナーシップに関しての原産国のルールを再確認していいただければと思います。また、一部の商品に関しては原産国(あくまでもルール上で)を変更することができます。
(4)カナダでの使用用途
こちらもかなり重要なファクターですが、カナダで輸出する目的は何なのか?ということですね。例えば留学中のお子さんがいて日本からカナダに日本食品を送るのと、カナダの市場を見据えて商業用目的で輸出するのではまったく難易度が異なります。
また商品によっては使用目的が少し違うだけで難易度が極端にあがったり、輸出が不可能になったりします。そのためにカナダに食品を中心に輸出をしたいという方は準備を万端にしてください。食品は他の製品にくらべると(ケースバイケースですが)難しくなっています。
コンプライアンスを守る利点について(罰金や抜き打ち検査の回避)

ここまでコンプライアンスに関して4つのファクターを説明してきましたが、法令厳守をしない場合にはどのような罰則があるのでしょうか?はい当然、罰金を筆頭に罰則はあります。しかしここで書いておきたいのは罰金よりも厳しいケースになることが希にあります。
例えば、食べ物を販売している会社がカナダ食品検査庁からライセンスを取り上げられるとカナダ国内で食品の販売ができなくなります。これはこの会社にとっては致命的です。と言っても、このようなケースは極めて希です。
実際にはカナダ国境警備隊による抜き打ち検査の規模が増えたり、一般的には要求されない書類を追加書類(追加情報)として提出を要求されるケースが多いですね。このようになると日本からカナダに着くのに普段と比べて数日から時としては1ヶ月間以上も余分に時間が掛かることがあります。
罰金について

カナダの罰金システムはAdministrative Monetary Penalty Systemを訳してAMPSと表現しますが、同じようなミスを一定期間で複数回繰り返すと罰金の金額が上がっていくシステムになっています。例えば、為替レートを間違って使ってしまって不正確な商品の評価基準が申告をしてしまったなどですね。
このような、ミスに気がついた場合には他にも同じような間違いをしていないかを一からすべて再確認する必要があります。もし、他にも間違いがあれば自己申告をするようにしましょう。このように対処をすれば損失を最小限にできます。罰則に関しては他の記事でもう少し詳しく書きたいと思います。

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